(drrr!! 幽静)

□幸せと不幸せの一週間
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月曜日 AM8:00
今日は久々に仕事が休みだ
芸能活動というものは僕に足りない感情を与えてくれる
だけど、休みや仕事の日が決められていないのであまり休日の予定が立てられないのがたまに傷だなぁ…

今日は何をしようか…
誰かと出掛ける予定がある訳でもないし、
家に居ても特にする事はないし、
兄貴は………………
「………仕事…かな…」

最近忙しかったから全然連絡とってないし、会ってない
…連絡……してみようかな…
そう思い携帯電話を取ると、

ピンポーン…

「?」
誰だろう、朝早くに…

ピンポーン…
ピンポーン…

インターホンを連打しているようで、何度も室内にベルの音が響く
「幽居るかー?」
「!」
ドアへ向かっていると外から兄貴の声がした

ガチャリ
「…兄貴?」
「幽!!久しぶりだな!」
兄貴は本当に嬉しそうな顔で話した

「今日は仕事休みなんだって?」
「え…そうだけど…なんで知ってるの?」
「えっ…と……………ちょっと…な」
…僕的にはそんな妙な情報知っている人1人しか思い当たらないんだけど。
兄貴なら俺の情報を知ってても別に嫌ではないけど、
こんな朝早くからあの人と会って来た事をちょっとだけ不満に思った
口にも、表情にも出さないけど。

「兄貴は仕事あるの?」
「今日午前中は無いんだ!だから今日は幽のマンションに居ていいか?」
こんなに可愛いニコニコした笑い方する人相手に『嫌だ』なんて言う訳ないでしょ?

「いいよ。上がって。」
「悪ぃな」
「ううん、僕も今兄貴に連絡しようとしてた所だから。」
「そっ…か//」
可愛いなぁ…これくらいで顔紅くして…
多分本人は恥ずかしくて俺の顔を見れないんだろうけど、無理矢理こちらを向かせる
「…幽?」
僕が急に立ち止まり、兄貴の両頬に手を置いたので驚いたのだろう
兄貴は上擦った声を上げた

「兄貴好きだよ」
「……っ!!//」
これが僕の本音
メディアなんかに言ってる『尊敬』なんて言葉じゃ納められない
確かに此処にある、
僕の気持ち

「大好きなんだ。ずっと会いたかった。兄貴の方から来てくれて嬉しい。」
「かす…か…//」
兄貴はこれから僕がする事を察したのか、きつく目を瞑った

「〜〜〜…ッ///」
「………」
兄貴の顔近くで見るの久しぶりだ…
緊張して睫毛震えてる…
頬は相変わらず紅いし………
何回見ても想うよ
どれだけ言葉を重ねても伝えきれないこの気持ち。

「大好きだよ」
ちゅ

「………っっ//」
きつく閉じた唇はしばらくすると力が抜けた
「覚悟してよね。今日は一日中暇なんだから。」
僕が兄貴のシャツのボタンを開けながらそう言うと、
「一日中ヤるのかっ!!?//」
と真っ赤な顔で叫んだ

(可愛いなァ……//)





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