(drrr!! 臨正)

□貴方、気まぐれ。
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「あ、お姉さーん♪一緒に遊んでかない?」
「…ごめんなさいね」
OLの方々はそんなにも忙しいの?
…なんて考えたりして。

今日は日曜日
暇だから帝人と遊ぼうと思ってたら予定あるって言われて…
家にずっと居るのもつまらないから、とりあえず近くの大きな公園に来てみた

する事ないからナンパしてみたりするけど…
「すっげーつまんない…」
ベンチに座って空を見上げる
青空だよ、貴方は見てますか?

まぁ貴方は青空を雨雲で埋め尽くそうとするような人か……

最近会ってないんだよなぁ……
「………ふぅ…」
軽く背伸びをして溜め息ひとつ。
ま、いいや。
今までも全然会えてなかったし、
もうそれにも慣れてきたし。

俺の前を女性が通った
「ちょっとお姉さー…「ねぇ」」
立ち上がろうとした肩を後ろから捕まれる
「え…」

この…声

グイッ
そのまま腕を掴まれ、また座らされる

「君またナンパ?言い加減にしなよね」

「臨也…さん…?」
俺が会いたかった人
ずっと貴方の事考えてた。
久しぶり
この声、手、表情、体温
全部全部
待ち遠しかった物が
目の前に…

「紀田くん?」
「へっ?や…ちょっ…か、顔近…っ!//」
「あぁ、ごめんごめん」
臨也さんは軽く笑って俺の横に座った

「君さ、本当ナンパとかやめなよ」
「えっ……」
決して止めたくないから『えっ』て言った訳ではないぞ!
ちょっと…驚いた。
別にやめたって、やめなくたって臨也さんには何も関係無いのに
そんな事言うなんて珍しいな……

「なんで…ですか?」
「なんでって……」
臨也さんは少しだけ困った顔をして俺に近づいた

俺の肩に手を回して笑う貴方の顔がどんどん近づいてきていた

「君は俺のものだから」

ちゅっ
「っ!?///」
肩を震えさせて驚く

「襲われたら仕方ないけど、自分からそういう事しちゃダメだよ?」
「………………は、は…ぃ///」
「何?久しぶりで緊張した?」
「べ、別!…に……//」
なんて事を普通に言うんだこの人は…
緊張するに決まってるだろ!
しかも真っ昼間の公園のど真ん中で!
「…もっとシて欲しい?」
臨也さんはニヤリと笑ってそう言った
「なっ!?//……い…いいですっ!!遠慮します!」

はぁ、もう……
振り回されてばっかりだ…

「お、もうこんな時間?俺行かなきゃ。じゃあね」
ベンチから飛び出して公園の出口へと歩いて行く
「ま…待って下さい!!」
「なぁに?」
ゆっくり振り向く

「あの……今度はいつ…会えますか」
「さぁ?」
妖艶な笑みを浮かべて言う

「俺が会いたくなった時、かな。」

歩いて行く貴方の姿を引き止める事はできなかった


「会いたくなるのは…いつなんだろな……」
振り回して、心奪って、俺の気持ち乱して、
そんな気まぐれな人なのに
「…あつ」



まだ触れられた手首と唇がすごく熱い


早く会いたいと思ってくれればな…
…なんて考えたりして。





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