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「…楽しいことを考えなさい。」
怖い夢を見たの。武市さん、一緒に寝てもいいですか?大丈夫、寝相はいいんです。どうしても怖いから。今日だけ、今日だけ!!
まくし立てるように言った彼女をまさか追い出せるはずもなく、ひとつの布団に入った。
どうしてこうなった。
それは、彼女が枕しか持ってこなかったからだろうか。
それでもまだ怖い怖いと泣きそうな顔で言うものだから、
「楽しいことを考えなさい。」
とだけ言って、もう寝てしまおうと思った。
悪いけど、ひとつの布団でこの気持ちを隠し通せるほど、愛に手慣れている方ではないから。
「たのしいこと?」
頭までかぶった布団を目元まで下げて、彼女は僕を見た。
正確には、僕を見ただろう。
…向き合ってなんか、眠れるわけないだろう。龍馬じゃないんだ。
「たのしいことって、例えば?」
「君がしたいことができたとか。」
「じゃ、こーゆーことです。」
ふわりと僕を包むやらかい感触。
どうしてこうなった。
それは、彼女が考えるだけでなく行動に移してしまったからか。
だから僕は、くるんと彼女に向き合って言った。
「…楽しいことを考えていなさい。」
これから僕が君にしようとしてることで、驚かないように。
(とりあえずまず、口元まで布団、下げてごらん?)
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