OO-ダブルオー-

□子供じゃない!
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刹那はいつでも無口だ。
それでもきちっと
愛情表現だけはしてくれる。



「刹那、一緒に寝るかい?」



枕をもってわざわざ
僕のところまで来る、
可愛い可愛い刹那。



「……アレルヤ・ハプティズム」



僕の長い名前を呼びながら
もぞもぞとベッドの中に
入り込む、そして
そのまま目を瞑り眠りの世界へ
入ろうとしていた。


柔らかそうな刹那の髪の毛に
指先を通せば、さらっ
と流れる。
お風呂に入ったのか
いい匂いがする。



「寝たかい?」


「まだだ」


「そう…、ねえ刹那。
僕なんかでいいの?
ロックオンとかだったら
刹那をちゃんと夢の世界へ
つれていってくれるだろう?」



僕は確信犯だ。
そんなこと言ったって
刹那は首を横に
振ってくれるのに。



「お前が…、
アレルヤ・ハプティズムがいいんだ」


「アレルヤでいいよ。
ありがとう、刹那。安心した。」



ちゅっ、と額にキスをひとつ。
そうすれば刹那は
うとうと、と眠りに落ちる。



「おやすみ、刹那」


「………ああ、おやすみ。」



この甘え坊な子供を
夢の世界へ誘うのは僕。
僕を安心させてくれるのも
甘え坊なこの子供。


それを刹那に言えば
『子供ではない』と、
クールに言うんだろうなと思った。
それを考えただけで
緩む頬をそのままにして
僕も刹那と一緒に寝ることにした。




おやすみ、刹那。
また明日。



END
(…アレ…ルヤ、)(ん〜…刹那ぁ…)



 
 

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