あんけーと りく

□俺だけを見ていて
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水を飲む度動く喉。
喉が動く度流れ落ちる汗。

流れ落ちる汗は、その鍛え上げられた綺麗な筋肉の上を這って……、


「…何見てやがんだクソコック。」

「っ!!!べ、別に見てねぇよ!!!!」


危ねぇ…っ
今完全に自分の世界入ってたっ!

だんだん変態化してきてねぇ?俺。


「…。」

「なっ、何だよ。」


今度は反対にゾロがサンジをじーっと見る。


何だよっ
んな見てくんな…っ

緊張しちまうだろ!

顔が熱い…。


「お前……寝てねぇの?」

「え…?」


意外なこと聞かれた。

まぁ、確かにあんま眠れてねぇけどよ。




………お前のせいで。


「まぁな。最近少し。…何でだよ?」

「いや、目の下にクマ出来てるからよ。」

「え!?嘘!?」


マジ!?
俺そこまで不眠症だったっけ?

てか朝ちゃんと鏡で自分の顔見たのに。

いつも通りのはずだったんだけどな…。


「ちったぁ寝ろ。動き過ぎなんだてめぇ。無理すんなよ。」

「へ??」


ゾロはため息をつきながら出ていった。





え…??
今俺のこと心配してくれた…??

嘘??
マジ??

やっべー…
すげぇ嬉しい…っ



「やっぱ…、」


この気持ち、伝えたい。
好きって言いたい。


「でもなぁ…。」


今告白したとこで何になる??

断られるのがオチ。


どうすればうまくいくのかな??


「…そうだ!」


あいつの気持ちを俺に向けさせればいいんだ!

あいつが俺を好きになってくれれば…、
俺だけを見ていてくれれば…、


「絶対お前を落としてやる…!!」





こうしてサンジはゾロを振り向かせる作戦を実施することにした…。




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