あんけーと りく
□俺だけを見ていて
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「ほら、メシの時間だ!」
今日の夕飯は全部和食にした。
何でかって?
ゾロは和食が一番の好物だから。
これでゾロも少しは気分良くなってくれるかな?
俺はゾロのことをチラチラ見て様子を伺った。
「…。」
ゾロはいつもと変わらず仏頂面で食ってる。
何だよ…。
わざわざお前の好物にしたんだぜ??
「うまいか?」
みんなに気付かれないようにそっと聞いてみた。
「?…まあな。」
まあなって!!
まあなって…っ!!
いつもと変わんねぇじゃん!!
くそー、
何なんだよこいつ…。
サンジは少し(いや、かなり)落ち込んだ。
でも…!!
諦めたらダメだ!
諦めたらそこで試合終了だろ!?あん○い先生!!
「マリモ、起きろよ。」
次の日のおやつの時間。
いつもは蹴って起こしているサンジも、今日は普通に揺すって起こす。
「…んぁ?」
「おやつだぞ。」
そう言って渡したおやつ。
ちゃんとゾロ用に甘さ控え目で作ったんだ。
「…。」
相変わらずゾロは仏頂面。
何だよ…。
もっとうまそうな顔しろよ。
お前用に特別に作ったんだぜ?
「……なんだよ。」
ゾロはじーっと見ていた俺に、眉間にシワを寄せながら言った。
「なっ…何でもねぇよ。」
チクショウ…!!
何なんだっ!!
せっかくお前のために作ったのに、ウンともスンとも言わねぇし。
挙げ句の果てには、睨みながら「なんだよ」だとぉ!?
はぁー。
これじゃ朝と同じじゃねぇか。
おやつでもダメなのかよ…。
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