ソウルイーター短編夢
□子供になっちゃった15題(06〜09)
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06:(正体明かしたら、驚くだろうな…)
俺はレイラに手を引かれ、公園を後にした。
繋いだ手が暖かく、なんとも言えない安心感に包まれていた。
だが今のこの格好で街中を歩くことに抵抗を覚え俯いていると、それすらも彼女の台詞1つで片付いてしまう。
(その服、君の好みじゃなくて恥ずかしいんだよね?大丈夫、お姉さんにまっかせなさい♪)
そういって笑顔を向けてくれたレイラに連れられ、着いた場所は子供用ブティック。
レイラは店内の靴試着用の椅子に俺を座らせると、(ちょっと待っててね!)と言って店内の服を物色し始めた。
あれでもないこれでもないと、真剣に服を選んでいるレイラを見ていると、つい今の状況を忘れて和んでしまう自分がいた。
5分ほど経っただろうか、レイラは上から下まで一式揃えで選んできた服を俺に手渡した。
「試しに私が選んだ服、着てみてくれないかな!
もちろん好みに合わなかったら言ってくれていいからね!そのときは君の好きな服一緒にえらぼ♪」
「あ、あぁ・・・すまない、ありがとう・・・」
渡された服を両手いっぱいに持ち、更衣室のカーテンの奥へと身を隠す。
更衣室の姿見で改めてみる自分の姿にやはりため息が出てしまう。
何よりもこの服装に。
苛立ちをぶつけるように着ていた服を脱ぎ捨てた俺は、レイラの選んできた服に袖を通す。
レイラが選んだ服を全て身につけて姿見にうつった自分を見て、嬉しさについ頬が緩んでしまう。
シャツは白くシンプルだけれど上品で、黒い無地のズボン。
膝丈まである黒いコートは、肩から袖口まで白いラインが入っている。
フードは無いため頭の3本線をどうやって隠そうかと思えば、ちゃんと帽子まで選んでくれていたようで、足元に落ちていた白いニット帽をスッポリとかぶった。
普段と少々の違いはあれど、鏡に映る俺はきっちりかっちりシンメトリーで、派手な柄も無く、色も白と黒を基調としたもので・・・
感激に涙を浮かべていると、外からレイラの声がした。