ソウルイーター長編夢

□転入生
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「はぁ・・・・緊張するなぁ・・・」

私は今日から死武専の生徒になる。
入学が決まってから今日まで、ずっと心臓がドキドキしっぱなしだった。
今まで学校というものに行ったことがなかったから、
大勢の同じ歳くらいの子と接したことがなかったのだ。

「友達・・・できるかなぁ・・・」

私の教室まで案内してくれるという、シュタイン博士の背中を眺めながら呟やく。
声に出すつもりは無かったのだけど・・・
シュタイン博士は私の声が聞こえたのか、こちらを振り向き笑ってくれた。

「大丈夫ですよ、いい子達ばかりですからすぐ仲良くなれます。」 

「あ・・・・はい、頑張ります!」

「まぁ・・・くせの強い子が多いのも事実だけどね。」

「が・・・がんばります・・・・w」

博士のおかげで、少し緊張がほぐれた気がした。
教室につき、博士は「呼んだら入ってきて下さい」と言うと、教室に入っていく。
教室が静かになり暫くして、博士が私を呼ぶ声が聞こえた。
静に戸を開けるとびっくりするくらい大勢の生徒であふれていた。
一斉に皆の視線が私に集まるのを感じる。

(うぅぅ・・・心臓が破裂しそう・・・)

緊張してなかなか視線を上げることができなくて、自然と俯いてしまう。

(あ・・・自己紹介・・・しなきゃ・・・!)

勇気を振り絞ってやっとの思いで顔を上げ、できる限り大きな声を出す。

「始めまして、レイラ・ディルグです。
 双爪の武器です、宜しくお願いします!!」

顔を上げて真っ先に飛び込んできたのは・・・・・
黒いスーツをピシッと着こなし、神秘的な金の瞳をもつ男の子・・・
漆黒の整えられた髪に、白い三本線が印象的だ。
目が合った・・・
瞬間、心臓の鼓動が大きくなる。
近くにいるシュタイン博士にも聞こえてしまうのではないかと思うくらいに・・・

(あ・・・・わ、笑わなきゃ・・・
私きっと今すごい間抜けな顔してる・・・・)

私はできる限りの笑顔を作り彼に向けた。
少し遠めだから気のせいかもしれないけど、彼も笑ってくれた気がした。

何故だろう・・・その瞬間から、彼の顔が頭から離れなくなった。
指先から・・・耳まで熱くなっていくのが分かる・・・・

今まで感じたことのないこの感情を、なんと呼ぶのだろう・・・・・
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