コナン&まじ快
□帰ってきた彼女
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(すげー美人だな・・・何してんだ?あんなとこで・・・)
不思議に思いながら足を踏み出すと、向こうも俺に気付いたのか俺のほうを向き目が合った。
その瞬間、彼女は満面の笑みを浮かべ俺の方へと駆け出した。
「新一!!」
「・・・へ?」
呼ばれたと殆ど同時だった。
その彼女は俺へと飛びついてきたかと思うと、思いっきり抱きしめられ頬に一瞬感じる柔らかな感触。
(キ・・・キスされた!?は!?何この状況!?ってか誰!?)
「え・・・あの・・・?」
現状が把握できずに戸惑っていると、今まで笑みを浮かべていた彼女はムッとした表情になりゆっくりと身体を離した。
大きな溜息が聞こえたかと思えば、ジトッと睨まれてしまう。
「・・・貴方、工藤優作先生の息子さんの新一君よね?」
「え・・・えぇ、そうですが・・・貴方は・・・?」
「・・・・はぁ・・・」
何で溜息!?
俺知り合いにこんな美人いねぇぞ!?
「5年振りとは言え・・・毎月手紙のやり取りもしてたのに幼馴染を忘れるなんてこの薄情者!」
「幼・・・馴染・・・・?」
「ちょ、ここまで言って分かんないとか新一酷い!
もーいい、蘭のとこ行くから!折角真っ先に新一に会いに着たのに!」
幾らなんでもそこまで言われて気付かないわけはない。
けれど信じられなかった、あの可愛らしかった彼女がたった5年・・・
5年会わなかっただけでここまで綺麗に変貌を遂げるなんて想像もしなかった。
でもそれより何より、あれだけ心配で堪らなかった彼女が目の前に居る。
俺は無意識に、ここから去ろうとする栞の身体を引き寄せ抱き締めていた。
「・・・・っ栞!」
「・・・Correct answer(正解)!全く、忘れられたかと思った・・・」
「栞・・・栞、栞!!」
「え、ちょ、新一・・・?」
俺の行動に戸惑ったように、栞は不思議そうに俺の名前を読んでいる。
無事でよかったのはそうなのだが、心配していた分、この余りに平然と現れた栞にふつふつと湧き上がるのは怒りだ。
気がつけばここ最近出した事ないくらいの大声で怒鳴っていた。