コナン&まじ快

□純白の来訪
2ページ/9ページ



未だ入ったことのなかった栞の寝室。

まさかこの場所に押し込められるなんて思わず、加え、普段と違う彼女の対応。

一瞬何が起きたのか分からずきょとんとしてしまうのは仕方がない。

だがしかし、ここに引き込まれる直前聞こえた栞のものでない声。

それを思い出せばこの状況も納得だ。

ドアを開けてみたら現在世間を賑わせている怪盗がいた・・・なんてどんなドッキリだ。

何より・・・


「・・・栞嬢、先ほどの声もしかして・・・江戸川コナン君、でしょうか・・・?」

「Correct answer(ご名答)・・・はぁ、流石にちょっと焦ってしまったわね・・・
 ごめんなさいねキッド、慌てていたとはいえ急に腕を引いたりして。痛くはなかったかしら?」

「いえ、平気ですよ。それより・・・」


そう、それより何より気になることがある。

落ち着きを取り戻した頭で先ほどの出来事を反芻する。

聞こえてきたボウズの声・・・それはいい。だが・・・同時に聞こえたもう一つの声が頭をよぎった。

声の質や口調からいって恐らく男。

しかもそう幼い年齢ではないであろうトーンの低さ・・・


「小さな彼の他にも声が聞こえたようですが・・・もしかして幼馴染の工藤氏・・・ですか?」


いかんせんこんな時刻だ、他に思いつかなかった。

けれど目の前の彼女はきょとんと俺を見返すばかりで、肯定の返事は返ってこず・・・


「え、新一?違うわ?けれど性別と年齢だけは正解かしら。
 ちょっと前に知り合った友人なのだけど、今日はうちに泊まっているのよ」


なんて返ってくるものだから俺の思考は停止した。

ボウズが一緒とはいえ、同じ年の高校生男子を家に泊める!?しかもちょっと前に知り合ったって!!

まだ幼馴染の工藤新一であったほうが冷静でいられたというものだ。

予想外の事態にキッドのカラーも忘れ、素に戻って叫んでしまっても仕方がない。


「はぁ!?!?なんでそんな状況になってんのってマジどういう事栞ちゃん説明!!!」

「か、快斗!そんな大声出したら・・・っ!!」


思わず彼女の両肩を掴み問い詰める。突然の大声に栞も慌てて静止にかかるがどうやら遅く・・・

室外から聞こえるバタバタという2つの足音に"しまった"と焦りを覚える。


『『栞!?今の声なんだ(なんや)!!?』』


けたたましい音をたてながら開かれた扉から飛び込んできたボウズと見たことのない人物。

俺の視線がその人物に固定されてしまうのは仕方がないというもので・・・
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ