コナン&まじ快
□幼馴染から変わった雨の日
2ページ/5ページ
「・・・はぁ・・・・」
外はしとしとと雨が降っている。
毛利探偵事務所の応接用ソファーに深く腰掛け、窓にあたる雨粒を見ながら考えるのは栞の事・・・
なかなか会う事の出来ない今の俺達の距離。
こんな身体になる前は毎日のように会って同じ時間を過ごした。
会いたくなるのはいつもの事だが、こんな雨の日に特に用もなくいると、無性に会いたくてたまらなくなる。
ぼーっとしながら頻繁につく溜息が部屋に響く。
暇なのだから栞の家に行こうか、なんて言いたい所ではあるのだが、運悪く留守番を頼まれたため事務所から出る事が出来なかった。
一人でポツンとただ座っている・・・
室内に響くのも俺の溜息と雨音だけ・・・
おっちゃんは麻雀、蘭は空手の地区大会。
二人とも帰りは夜になると言っていた。
「・・・栞に・・・会いてぇな・・・」
二人とも泊まりの用で帰ってこないのであれば、栞の家に預けられたりと会う口実が出来るのに・・・
もどかしかった・・・
頻繁に電話で話すことはあっても、やはり傍で栞の存在を感じたい。
学校が違う所為で蘭から栞の様子を聞くことも出来ない。
何より、俺をこうまで不安にさせている奴が気になって仕方がない・・・
俺が会えない間も、毎日のように学校で時間を共にしている黒羽快斗・・・
俺の今までいた位置に、すっぽりと嵌ってしまったようなアイツが羨ましかった。
こうしている間にも、黒羽に栞を取られてしまいそうな気がして怖かったんだ・・・
こんな事なら、さっさと栞に告白でもして繋ぎ止めておけばよかったのにと。
たまらなくなってソファに寝転がり歯を食いしばる。
その時だ・・・
ドアの外からコツコツと階段を上る音が聞こえてくる。
そして足音が止まったと同時に聞こえたインターホン。
「はーい!」
子供っぽく返事を返しドアを開けに走る。
おっちゃんに依頼人だろうか・・・なんて思い開けたドア。
その先にいた人物に、俺は嬉しくなった・・・
「こんにちはコナン君、遊びにきちゃった!」
「・・・っ栞!」
「その呼び方って事は小五郎さんも蘭も居ないのね・・・って、新一・・・?」