コナン&まじ快

□幼馴染から変わった雨の日
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「んー・・・・」



ころんと寝転がったリビングソファー

そこから目に入る大きな窓の外には、まだ昼の1時だというのに広がる空は暗かった・・・

窓に叩きつける雨の音が嫌に耳に響く。

大きな家に一人・・・暖房もはいっていて暖かいはずのその部屋が、やたら寒く感じられた。

もやもやとした気分が胸の中を絞め、ふと脳裏に浮かんだのは新一の事・・・

海外から帰国し、それから2ヶ月ほど毎日のように共に過ごした大切な幼馴染。

帰国して初めて彼を見たときには驚いた。

可愛らしかったあの子はもういなくて、すらりと伸びた身長に可愛いというよりはカッコよくなっていて・・・

少し低くなった声に大きな手・・・



「新一に・・・会いたい・・・な・・・」



一緒に食べる食事が美味しかった、一緒に推理物の話をしながら飲むコーヒーのなんと芳しかったことか・・・

サッカーの事をたのしそうに語る君、私の小説を夢中になって読み、心底嬉しそうに感想を聞かせてくれる君・・・

一度思い出してしまえばそれは止まる事を知らず、私の胸を締め付けた。

声が聞きたくて、顔が見たくて触れたくて・・・

今は小さくなってしまった君だけど、新一である事には変わりない。

コナンに・・・新一に会いたくて堪らない・・・

いてもたってもいられず、ソファーから飛び起きて鞄を掴む。



「いるかな・・・いいや、行っちゃおう」



電話でも入れて不在確認でもすればいいものを、兎に角動かずにはいられなくて家を出た。

パシャパシャと跳ねる雨、傘を叩く音が気分をせかせる。

いなかったら仕方がない、いても用があるかもしれない・・・

それでも、一瞬でも君の姿が見られればそれでいい。

そう思って足を走らせた。

事務所の一階に着き入り口を潜る。

2階までの階段を駆け足で上れば見えたドア。

息を整えながら目の前のインターホンに手を伸ばす・・・

あぁ、これを鳴らせば君は出てきてくれるだろうか・・・
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