コナン&まじ快

□賑やかなティータイム
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「あ、コナン君!こっちこっち!」

「栞!」



学校を終えた私は帰宅して着替え、人と待ち合わせるべく今は街にある喫茶店に居た。

お昼は一人であるし、手っ取り早いと思って早めに着いたそのお店で軽食を取りながら読書に勤しむ。

とても天気がよく歩道に面したテラス席にはいい風が吹き、なんとも極上の時間にご満悦だった。

食事を終え、コーヒーを飲みつつ本の世界を楽しんでいると、来客を告げる入り口のベルの音に顔を上げる。

目に飛び込んできたのは眼鏡をかけた小学生。待ち合わせ相手の新一だ。

一応人目につく場所であるから、コナンと呼ぶのを忘れず声をかければ、向こうも私に気付いてくれたようで私の方へと早足に歩んでくる。



「ワリィ、待たせたか?」

「ううん、お昼ついでにのんびりしてたから平気だよ?」



"そっか"と笑いながら、私の向かいの椅子にかける新一に思わず笑みがこぼれる。

取りあえずとウェイターを呼び、新一の分のドリンクを頼む。

何か食べるかとも聞いたけれど、蘭が作ってくれた昼食を食べてきたようで首を振られた。

一人暮らしの時よりはちゃんとした食事をしているようで一安心といった所だろうか。

新一が幼児化し、コナンとして過ごすようになってから、こうやって定期的に共に過ごす時間を作っていた。

素で居られる場所、話したい事を思う存分話せる場所があれば、少しでも精神的ストレスを軽減できないかと思ってだ。

けれどその本来の目的もそうなのだが、私自身新一と会って話すのはとても楽しみにしている事でもある。

推理小説の話や気になっている事件の話等を気軽に出来るのは、身近に新一以外居ないわけで・・・結局の所私も新一と同類なのだ。

何より新一の係わった事件の話を聞くのは私にとっても為になる。

故に、こうやって一緒に会っては、係わった事件の事について話す新一の声に耳を傾け、私は分厚いノートを広げひたすらメモを取るのだ。



「なるほどネオンサインね・・・」

「あぁ、単語の"ORO"ってのが何か分かるまでが時間掛かっちまったけどなー」

「そっか、コナン君はイタリア語は圏外だっけ」

「英語が喋れりゃ十分だろーが、オメーと一緒にすんじゃねーよ」

「便利なのに・・・でさ、コナン君」

「ん?なんだよ」

「その少年探偵団?メンバーの容姿を聞いても?」

「は?」



新一が"何でそんな事?"と言う様に私を見ているが、突然のその質問には一応意味はある。

新一がこの喫茶店に入ってからずっと、こちらを伺うように隠れている小学生三人が道路を挟んだ向こう側にちょこちょこと見え隠れしてるのだ。

初めこそ何だろうと思っていたが、新一の話の中に出てきた少年探偵団という単語と、男の子二人と女の子1人の名前。

そして隠れるようにこっちを見ている小学生も男の子二人に女の子一人。

これはもう・・・ねぇ・・・?
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