コナン&まじ快
□賑やかなティータイム
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「なぁなぁ、今日昼からまた遊ばねーか?」
「いいですねぇ、じゃあお昼を食べてから1時頃いつもの公園でどうです?」
「さんせーい!ねぇコナンくんは何したい?」
「へ?あぁワリーけど俺パス」
学校の帰り道、何処彼処から聞こえてくる会話はもっぱら午後の予定話。
今日は土曜であるため、自由に使える時間が多い。小学生に限らず友人との約束や外出の予定がある人は多いだろう。
それはこの4人、コナンと同じクラスの歩美・元太・光彦も同じのようだ。
ただ、コナンだけは既に先約があるようで断りの旨を伝えるが、皆で遊べると思っていた3人は当然抗議の声を上げる。
「えー!コナンくん来ないのー!?」
「用事なんか別の日にまわせよコナン」
「人数多い方が楽しいですし、どうしても来れませんか?」
「今日はぜってー外せねー用なんだよ。ワリィな」
「用って何なの?コナンくん」
「ちょっと出かけんだよ。っと、んじゃ俺こっちだから!またなー!」
「あ、ちょっと!・・・行っちゃいましたね・・・」
取り付く間もなく駆けて行くコナンの背を3人は見ていたが、その表情はなんとも言えず微妙だった。
それもそのはず、普段はそう感情を大きく出す事無く飄々としているコナンが、妙に機嫌よく見えたからだ。
「なんか・・・コナンくん変・・・」
「怪しいですね・・・」
「もしかしてコナンの奴、また一人で隠れて何か事件でも探ってんじゃねぇか!?」
「有り得ますね・・・これはコナン君を尾行して突き止めるべきかと!」
「じゃあ帰って飯食ってよ!食べ終わったらすぐコナンの家の前で張り込もうぜ!」
「コナンくんのこと尾行するの?」
「勿論です!だって気になるじゃないですか!」
"じゃあまた後で!"と三人は別れるが、余程気になったのだろう。再度集まるのに1時間は掛からなかった。
毛利探偵事務所のある向かいの路地から、物陰に隠れるようにして事務所の出入り口を凝視する。
15分は立たなかっただろう。
その入り口から、何やら嬉しそうなのが見て取れるほど、上機嫌な様子のコナンが早足に出て行くのが見えた。
三人はある程度の距離を置きながらそのコナンの後を追う。
電柱の影やポストの影、停まっている車や建物の隙間。
そうして辿り着いた先はお洒落なカフェで、コナンは迷う事無くそこに入っていった。