コナン&まじ快

□恋敵と鉢合わせ
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「あれ、快斗今日はパン?」

「おー、昨日から母さん居なくてな」



昼の屋上でのランチタイム。

二人で過ごすその時間は、もはやお決まりになっていた。

栞は元々大勢でワイワイするよりは、少人数で落ち着いた雰囲気を好むのかいつも俺の誘いに乗ってくれている。

転入初日から続いているこの時間は、俺にとっての特別な時間で、無くてはならないものになっていた。

ただ、他にも仲のいい友人は作りたいだろうし、流石に毎日は悪いかな・・・なんて気になって、一度栞にも聞いた事はある。

けど俺の予想に反して、栞はキョトンとした表情になり、"なんで?私快斗とこうやってゆっくり食べるお昼の時間好きだよ?"なんて言ってくれたもんだから遠慮なんてしない事にした。



「昨日から?朝はどうしたの?」

「朝はトースト焼いて適当に食ったけど・・・ってか母さん一回出かけるとなかなか帰ってこねーからな・・・
 前回はラスベガスだったし、今回もまたどっか海外にでも行ってんじゃねぇかな」

「・・・随分パワフルなお母様ね・・・あれ、じゃあ夕飯とかは?」

「料理できねぇ訳じゃねーけど、一人分作んのもめんどくせーし適当に買って食べたり食べに行ったりだな」

「・・・ふむ」



俺が答えると何かを考えているようで、口元に運ばれていた箸は唇に添えられたまま動きが止まっていた。

どうしたのかと思い俺も首を傾げれば、その彼女は不意に俺の方を向き口を開いた。



「ねぇ、快斗が良ければ家でご飯食べてく?」

「・・・へ?」

「育ち盛りなのにそんなんじゃ栄養偏っちゃうよ。それに最近一人で食べてるからさ、つまんなくて」

「い・・・いいの!?行く!行きたい!」

「ほんと?人と食事するの好きだから嬉しい!じゃあ今日一緒に帰ろ?」

「やりぃ!サンキューな栞!」

「うん!」



満面の笑顔で笑ってくれる栞に俺も笑って返す。

彼女からの誘いだ、嬉しいに決まってる。

何より栞の家に快斗として上がるのは初めての事、それに手料理までついてくるのだから舞い上がるしかない。

その日の授業が全て終わり、栞と共に帰り道を歩む。

何気ない会話をしながら歩いているだけなのに、気分はもう最高潮だ。

帰り道で食材を買い、それを栞から取り上げ俺が持つ。

作ってもらうんだからこれ位はあたり前だろ?

マンションに到着してまず驚いた事・・・

俺はキッドして訪れた事はあるのだが、それはバルコニーからな上、室内の一部分しか知らない。

改めて玄関から入るそのマンションに驚愕した。

広い部屋だとは思っていたけれど、まさかワンフロアに1部屋だけだなんて誰が思うだろうか。
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