鋼の錬金術師短編夢

□思い人
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「医者の先生だぞ!?他にも沢山患者は居るだろうに!わざわざ!俺の為だけに足を運んでくれるって言うんだぞ!」

「だから医者としてだろ?自分の患者が悪化したら困るからだろ?」

「エドワードさん、そんな実も蓋もない・・・」

「マルセル、エドワードにそんな話しても無駄だぜー?顔はいいくせにそういうのには全く興味がないときたもんだ」

「お前もいい年して恋の一つもしてみろよなー?世界が変わるぜ?」

「うるせぇよ!ほっとけ!」



そんな他愛も無い会話を小一時間ほど聞いていた。

それにしても女医と言う言葉に思い出すのはカノンさん・・・

エドワードさんのお姉さんで・・・その・・・ボクの恋人で・・・

彼女の姿を脳裏に浮かべると自然と漏れてしまう笑み・・・、無意識なのでどうしようもない。

それが失敗だった。気がつけばマルセルからボクの方へと話の中心が移動してきた・・・



「恋っていえばよー、最近アルフォンスも様子おかしいよな!」

「ボクですか・・・?」

「あー、それ俺も思った!いつもなら無表情で図面に向かってるのに、最近にやけてる事多くなった!」



え・・・ちょっと待ってください・・・

ボクにやけてました!?

自分じゃ分からないから困ります・・・

あながち嘘だと言い切れないじゃないですか・・・



「あぁ・・・アルフォンスねぇ・・・」

「お?エドワード、お前何か知ってるな?吐け!洗いざらい!!」

「このロケット馬鹿に浮いた話が出てくるとはねぇ・・・」

「だってよ〜?どうしますかねぇ?アルフォンスくん?」

「エドワードさん・・・・貴方ボクにどうしろっていうんですか・・・っていうか酷くないですか!?だれがロケット馬鹿ですか誰が!!」



なんなんですか・・・なんでボクに矛先が向いてるんですか!

いや・・・まぁ確かに恋・・・というか思い人は居ますけど、こんな面前でいろいろ暴露できるわけないじゃないですか恥ずかしい!

エドワードさんもちょっと・・・

そんなニヤニヤしながらこっち見ないでください!

それが周りを煽ってるって分かってますか!?
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