コナン&まじ快

□快斗&KID誕生日企画
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「いやー、あの名探偵の反応は面白かったな」

「快斗ってば・・・知らないからね、自分の事あんなふうにばらすなんて・・・」

「名探偵のことだから、どうせ"現行犯で捕まえる"って意気込んではくれるだろうけどな」

「まぁそうね・・・新一の事だから、表の貴方を捕まえに来るようなことは無いでしょうけど」



なんて談笑していい内容ではないのかもしれないが、あの新一の反応がすこぶる快斗のツボにハマったらしい。

料理を口に運びながらも、口元は楽しそうに歪んでいた。



「ところで快斗くん。誕生日に彼女といるのに、話題がジョーカーの事ばかりだと妬いてしまいそうなんだけど?」

「はは、わりぃわりぃ。名探偵に栞の事で勝てた事実が嬉しくてな」

「私の事・・・?」

「あぁいや、なんでもねーよ。こうやって誕生日に栞の家で手料理食べられるなんて、至福過ぎてどうして良いか分かんないんだけど俺」

「そんな大袈裟な」



苦笑するも、その言葉が嬉しくないわけはなくて。

傍らの椅子においてある包みをいつ渡そうかと、食事の間中思案していた。

料理も気に入ってくれたようで、ちょっと作りすぎたかな、なんて思っていたのに綺麗に平らげてくれた事にまた嬉しくなる。

デーブルの上をざっと片付け、温かいコーヒーに昨日作っておいたバースデーケーキを準備する。

二人しかいないというのに、ついホールで作ってしまったケーキは勿論チョコケーキ。



「Happy Birthday快斗」

「サンキュー栞。飯だけでも凄い嬉しかったのに、ケーキまでありがとな」

「まだあるんだけど?誕生日だもの、プレゼントがなくちゃね」



そう言って差し出したのは準備していたプレゼント。

快斗はまさか、祝いの食事にケーキ。プレゼントまであるとは思わなかったようでとても驚いてくれた。

この愛しい彼氏は感情が表に出やすい。

初めこそ驚いていたがゆるゆると破顔し、その両腕に抱きしめられた。

白い怪盗の時はあれだけポーカーフェイスを保っているというのに、しかしそのギャップもまた好きで仕方ない。



「栞ちゃん、俺嬉しすぎて死にそうなんだけど」

「快斗に死なれたらどうしていいか分からないからちゃんと生きてください」

「なにそれそんな愛されちゃってるの?栞ちゃん普段かなり飄々としてるからそこまでとは思わなかった」



思わず"失礼な!"と漏らせばどちらともなく笑ってしまう。

快斗は渡した包みを開け、中の箱から取り出した銀の懐中時計。

ちょっと前に見つけて衝動的に買ってしまったものだ。

その色と凝ったデザインが、"白い怪盗の手に似合いそう"、そう頭をよぎった時には既に会計を済ますべく足を進めていた。

ただその懐中時計よりも、カチリと音を立てて開かれた中の内蓋へと嵌めこまれた写真に、快斗が硬直し顔を真赤に染め上げているのを見て、"悪戯成功"なんて思った私は意地悪だろうか。



「ちょ、ちょっと栞ちゃんなにこれ!?」

「え?心のままをそのまんま示しただけよ快斗?」

「何、ちょっと・・・俺のこと萌え死にさせるつもりなの栞ちゃん・・・」

「いやいや、そんな訳無いじゃない」



そこに埋め込まれた写真・・・

わざわざ写真館に足を運び撮って貰った純白のドレスで花束を両腕に抱えたバストアップの私の写真。

そして空いた場所に私が書いた真紅の英文は・・・


〜 いつか私を貰ってくれますか? 〜




"押し倒したいんだけど栞ちゃんっ!"

"落ち着こうか快斗くん"



Special Thanks 沙羅様
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