アルファルド
□7話目
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―7、教えてあげる―
「…星見会?………」
月「そう!全学年全クラスの人で星を見るの」
漆が朝教室に入るなり、月子に一緒に星見会に行こうと誘われた。
錫「季節ごとに行われるんだよ」
羊「僕も今年が初めてなんだ」
哉「蘭姫も、く…来るだろ!」
4人は楽しそうに星見会の話を始める。どうやら他の生徒も星見会を楽しみにしているみたいで、なんだかそわそわしている。
しかし漆は…
「星月学園の生徒である私がこう言うのもあれだけど…私、星にそこまで興味ないし……勉強したいから…」
4人『!?』
漆がそう言えば、案の定4人は驚いたように漆を見た。
どうやら断られるとは思ってなかったらしい。
“星、好きなの?
春の大三角形ってどれ?
ありがとう”
錫「…(興味、無かったのか……)」
月「じゃあ私たちが教えてあげる!!」
「え」
錫也がひそかに落ち込んでいると、月子が笑ってそう言った。
羊「Oui!僕たち星のことなら色々知ってるしね!」
哉「お、俺も…教えてやる///」
月子に続いて、羊と哉太もそう言って、漆を見る。
月「錫也も…いいよね?」
錫「!……ああ!勿論」
「……」
錫也は嬉しそうに返事をした。漆は小さくため息をついたが、もう断りきれる雰囲気ではなくなってしまったため……
「…分かった、行くよ」
そう言って、4人と星見会に参加することを約束したのだった。
((うーん…来てはくれるみたいだけど……漆さん不機嫌だな…))
(………)
(…はぁ…っ(…あの日を、やり直せたらいいのに))
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