・お題
□あと何秒で、きみを忘れられますか?
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まだ、そう簡単には
忘れたくても
嫌なぐらい、君との思い出に溺れて
忘れる事なんて出来ない
『あっ、!』
手に持っていた大量のプリントが
床に散らばった
「大丈夫で、・・・」
拾いに来たのは、私の元彼
『だ、大丈夫』
その場から避けるように
急いでプリントを拾う
「・・・そういうのやめてほしい」
『、え?』
「まだ俺の事好きなんでしょ?」
『・・・プリント拾ってくれて
ありがとう日高さん』
これ以上一緒に居ると
涙が出てくる
また光啓を困らすんでしょ?私。
ならいっその事
消えた方がいいの。
「、◎」
『何?いまさら』
「本当に嫌い、そういう所」
いいの、それで。
私を嫌いになってくれれば
勘違いするような事だって減る。
期待する事もなくなるから
『いいよ、
もう別に、好きじゃないから』
ドンドン自分が汚れていくようで
もう何が何か分からなくなって。
そんな時に抱きしめてくる
光啓にまた期待して。
「・・・まだ好きだよ」
『嫌いってさっき言ったくせに』
「だな、俺おかしい。
でもずっと好きだったけれど
やっぱりダメなんだよな。
・・・ごめん」
そっと体を離す
悲しい笑顔を見せた
実「日高君!」
「、・・・じゃぁな」
バカな事したんだろうな私
もっと光啓の気持ちに早く気付いてたら
あの隣は私だったのに。
(私だって、ずっと好きだったよ?)
END