・お題 

□そうやって期待させて、酷いひと
1ページ/1ページ



「俺、好きな人居るんだよね」



実彩子が委員会で

少し待っててという事だったので

教室で、ぼんやりとしていた時に


西島がやってきて。

さっきまで他愛のない話をしていたのに

急に真剣な顔つきになって

こんな事を言い始めた。



『、へぇ』


別に初めから興味はなかった。

ただの仲が良い男友達ぐらい





「誰か知りたい?」


『別に、

西島の事興味ない』




「他の男に興味があるって事?」

『、そうだね』



「ふぅん、俺よりいい男?」

『、・・・うん』



「だったら、」



ガタっと席を立ち

私の唇の前で優しく微笑んだ



「その男より、◎を

本気にさせる自信あるけどね?」




一瞬、心臓飛び跳ねた。






『近い、』

「あれ?俺に興味なんて物

ないんじゃなかったの?」


『ない、よ』

「嘘ついてんの?」




もっと顔を近づけてきた

そうすると

ふふっと満足そうに笑って




「好きなら好きって言って?」




耳元で囁いてきた






そうやって期待させて、酷いひと







(私に期待させてる間に
好きな人に気持ち伝えに行けばいいのに。)

(これだけやっておいて、

まだ気がつかねぇの?)




END







 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ