LOVE

□●痩せ
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「はぁ…」




夏は嫌になる


暑いし
怠いし




それに…




「胸、また小さくなってる…」




この時期になると
食事の摂取量が減少し、体重が落ちる




またそれとともに
離匡は胸痩せするのだ





「下着のサイズ変わるし
ホント嫌だなぁ」





などとぼやきながら歩いていると
突然うしろから襲われた





「痛いっ!!?」




何事かと思い
痛みの走る方を見る




背後から伸びた二本の腕が
痛いほど胸をわし掴んでいた





「おまえ下着のサイズ合ってねーぞ。
てか縮んだか?」




人の胸をいきなりわし掴んで、なんという事を言うのだろうと思いつつ
胸に張り付いた手を、必死で引きはがす




掴まれたそれは
まだ少し、じんじんと痛む




「酷いじゃないですか!
痛いんですよ!?」



「悪ぃ悪ぃ
あんまり揉みがいなない胸してたもんだから」



そう言って、離匡の胸を凝視しつつ
こう続けた




「胸の肉と一緒に、感度まで落ちたか?」







離匡は絶句した



黒峰はというと
楽しそうに笑っている





「前はもっと良い声で鳴…」
「黒峰さんなんか大嫌いっっ!!!!」



言うやいなや離匡は
その場から走り去る





遠くなった背中側から
声が聞こえる




「ちゃんとメシ食えよ」





(言われなくてもちゃんと食べるもん!!)











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