こちら桐皇学園バスケ部!
□お勉強は学生のお仕事です。
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「あー、高校どうしよう…」
なまえは受験生。
くるくるとシャーペンを回しながら、ぽつりと呟いた。
「え、なまえまだ高校決めてないん?」
驚いた顔で反応したのは、今吉翔一。
なまえの幼なじみで、毎日勉強を教えている。
「そうなんだー。
そろそろ決めないとヤバいよね、もう11月だし」
「せやなー…。
あ、」
「どしたの、翔一くん?」
「桐皇や。
ワシと同じ、桐皇にしたら良えやん!」
「…東欧、ってヨーロッパの東部だよね?」
「ちゃうわ。桐皇、や」
今吉はなまえの手からシャーペンを取り、ノートの隅に小さく"桐皇"と書いた。
「ほー」
こんな字書くんだー、となまえは単純に感心していた。
「桐皇で、バスケ部のマネージャーせんか?」
「マネージャー?あたしが?」
「せや。
そしたら登下校も一緒に出来るやん?」
「翔一くんが毎朝迎えに来てくれるの?」
「毎朝欠かさず迎え行くでー」
「…なら決めた!
あたし、桐皇行くっ!」
こうしてなまえの進路は決定したとさ。