08/24の日記

17:28
辻中のはなし
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知る人からすれば悪名高い辻中団地ですが、東と北にのみ人外の方々が身を隠して暮らしてらっしゃいます

独り身の方々はもれなく北棟にご飯で招かれる運命ですから(入居規約にもかいてある)、北は元より東棟の、人外に対する認識は多少の差異はあれども"善き隣人"です
じゃあほんとうに東と北の隣人たちは"善い人外"なのかといえば、実質の彼等は恐らく相対する立場によって真逆にもなりえる存在です

確かに彼等も"人間が好き"ではありますが、人間から彼等に対する隣人としての好感情とは異なり、言うなれば捕食者の観点から見た場合の、テリトリーを共有する被捕食者が可愛らしくて好き、と。元来の性質が獣である方も、元は人間だった方も、生来人外である方も、"好き"の方向性は、(言葉は悪いですが)自分より下の存在に対するものです
人外と人の認識は元来違うのです

食べちゃうほど好きとか、好きだから守ってあげたいとか、好きだから近くで暮らすと楽しいとか。人間と大体同じような理性や良心はあれど、常識だけは根っから異なるようなそんな云々
付き合ってる時は同じ次元でも、ひとたびさよならを(一時でも)すれば、人間と一緒にいない時間は全くもって別次元で生きる存在で云々

隣人としての人外と、敵を目前にした人外。同じひとだったとしても抱く感情は別物でしょって話
異種族である人外をすべて受け入れるのは唯一人間だけの才能でしょうが、受け入れた時点でその人間も人間の枠組みからちょっと外れちゃうとかそういう


なんだろうねって

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