短編

□狂う歯車
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私は絶対的平和主義者だ。




特定の誰かと仲良くするとか、みんなで笑いあって仲良しこよしとかそういうのは求めてない。


自分からは関わらず、話し掛けられたら当たり障りのない言葉を選んで答える。





私に災難が降り懸からないよう隅っこで一人静かに生きてるくらいが丁度いいの。









「それで…?」

「だから私は平穏な生活を送りたいの」

「俺には関係ないな、それにそんなのが俺をフる口実だとは言わせねェ」






サラリーマン業界でいったら私は窓際族の平社員部類だ。



そんな私に、次期社長候補に当たる優秀なエリート組の彼、トラファルガー・ロー君が先程大迷惑なる告白してきたのだ。









「何で私なの」

「お前がいいからに決まってんだろ」

「嬉しくないわ」





だって貴方と付き合うことで私の平穏に過ごしてきた今までが全て無駄になり、学校中の女子達から反感を喰らうもの。





「貴方は私にとって不利益な存在でしかないの」

「言うじゃねェか猫かぶりnameちゃんよ」

「失礼ね」





だいたい猫なんて被っちゃいないわよ、みんなが本当の私を見ないだけ。


清楚な子?無口で物静か??



私は無口でもなければ清楚でもないわよ。




「他をあたって下さい」

「いいのか?」

「何がですか?」

「お前は俺と付き合っても付き合わなくても嫌がらせは受けんぜ」

「どういうことよ」





俺と付き合えば当然のように女共から反感喰らうけど、
俺をフったってなれば何様なんだよみたいな言い掛かりを付けられるわけだ。



と彼はニヤリと口角を上げて笑った。








「どっちにしろもう平穏な生活は送れねェんだよ」

「貴方って最悪な男ね」

「フフ、そういいながらも俺のことは絶対ェ好きになるよ」

「その自信どっから来るの?」





あーあ、これからの生活はサバイバルになるんだ。


これだから女は面倒臭いから嫌だ。








「俺と付き合えよname、そしたら俺がお前を守ってやる」








狂う歯車




「……フッ、約束破ったらひっぱたくからね」

「ああいいぜ?そんなこと一生ねェけどな」





[20100829]

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