短編
□先生と私
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旧校舎の理科準備室。
そこには、私の恋人がいます。
「失礼します」
立て付けの悪いドアをガラガラと開けた。
怖いのが嫌いな私は、学校の教科室がすごく苦手で…。(泣)
特に旧校舎は嫌いなんです。
「先生、何処ですか?」
「随分と遅いじゃねェか」
「ひゃあ!」
いい加減に学習しろよ。
そう言い喉の奥でくつくつと笑うのは、私を呼び出した張本人。
「その登場、止めてください!先生…」
「先生だァ?名前で呼べっつったろーが」
「だ…だって学校ですし。
バレたら一緒にいられなくなっちゃいますよ…」
「だからお前はガキなんだよ」
このスリルがたまんねェんだろ?
「ガキにはわかんねェか」
「わかりたくないです!」
むっと頬を膨らますコイツを愛しく思う俺は、随分と甘くなったな。
特別に顔が良い訳でも、スタイルが良い訳でもない。
何処にでもいそうな平凡なガキに、ここまで執着する(というかベタ惚れ)なんて、数ヶ月前ではありえなかった。
「そういやお前、この間の理科のテスト何点だっけなァ?」
「(Σギクッ)」
「赤点なんかじゃねェよなァ?ん?nameちゃんよォ」
「(Σギクギクッ)」
先生…酷いです。
テストの点数をつけてるのは紛れもなく先生じゃないですか!
私の心の傷をさらにえぐり出すなんて、生粋のサディストですね!
「俺の勘だと2n「ヒィィ!言わないでください!!」……」
あ、勢いで先生の口塞いじゃった…///
どうしよう、この手引っ込みがつかない。我ながらなんてことを…。
―ぺろっ
「ふひゃあッ!」
どひゃあああ!
いきなり手を舐められたから、変な声が!!!
脳内大パニックです!!!
「可愛い声出して…
感じたのかnameちゃんよォ」
「ち…違!…わないです」
うええん、わかってるなら聞かないでください。
「でもまあ、よくこんな酷い点数とれんな」
「…う…」
「俺がガキの頃は、勉強なんかしなくてももっと出来てたぞ?」
「…う…」
「つーことで、赤点の悪い子には先生直々にお仕置きだ」
「ええ!!!」
先生と私
(先せ…も…無理)
(お仕置きはこれくらいにしてやるか)
(つーことで個別授業な)
(ええ!!!)
[20100614]
何ですかコレ…w
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