たからもの。
□花に恋した男
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「ふぅ〜・・・ちょっと休憩!」
ここはパオズ山、時代は人造人間が現れる少し前のこと。草原で悟空が修業をしていた
花に恋した男
「んー・・・」
ザザザ・・・
風が吹いて木々が揺れ、心地よい音をつくりだす
「・・・。」
眠くなってきちまったな・・・
ちょっと昼寝でもするか
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カァ・・・カァ・・・
「んー・・・あり?今何時だ?」
辺りを見回すと日が暮れてきていた
『まずいっ寝過ぎた!』
しまったぁ
慌てる悟空だったが
・・・仕方ねぇ
「そろそろ帰っか・・・」
今さら慌てても仕方ないので帰ることにした
「今日あんまし修業出来なかったな〜」
と、悟空がトボトボと帰宅していると
「ん?あれは・・・」
よく見ると川のそばに珍しい植物が生えていた
たくさんの小さなつぼみがついている
「ふぇー、珍しいな。こんな植物見たことがねぇぞ!」
ジーッと見てみる。とても綺麗だった
「・・・はやくきれぇな花、咲かせろよ!」
ザザザ・・・
その時そよ風が吹いてつぼみを揺らした
「まるでオラの言葉に頷いてくれたみてぇだ」
悟空は笑いながらその場を去った
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ー翌日ー
「えーとっ確かこの辺に」
悟空は朝早くから川の周辺で何かを探していた
「んーとっ・・・あ、あった!」
見つけたのは昨日の夕方の植物
「なんだ・・・まだ咲いてねぇのか・・・」
それは昨日と同じたくさんのつぼみをつけ、何事もなかったようにたたずんでいた
んー・・・そんなすぐに咲くもんじゃねぇか
昨日あれから咲いてっか気になっちまって、ウズウズしてたのに
・・・でも、なんでオラ・・・この花のこと、ここまで気になったんだろう?
・・・ま、いっか
「修業、修業!あっまた来るからな!」
この日から悟空の花のチェックが始まった