novel long1

□Kiss・Kiss
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緊張しながら屋根の上に立つ。

しかし、サクラの部屋には灯りはなく真っ暗な窓がナルトを出迎えていた。



「いない…のかぁ」


ナルトはがっくりと肩を落とし、屋根の上に座り込み少しの間サクラの部屋を見つめていたが溜息を一つつくと自分の家に向けて踵を返した。


ナルトは部屋に戻り、忍服を脱ぎ捨てた。
『サクラに逢おう』と気持ちが盛り上がっていただけに、逢えなかったショックは思いのほか大きかった。
部屋に戻ってもどこか沈んだ気持ちは振り払う事が出来ずにいた。

とりあえず、風呂に入って気分転換でもしよう。

 シャワーを浴びてサッパリはしたがやはり気持ちは沈んだまま。
窓から見える星空をぼんやりと眺めていた。


見上げる夜空を何かが横切った。


「?」


ナルトが窓辺に近づき、窓に手をかけた時だった。

突然窓の前に人が現れた。


「うおぉわぁぁぁ!」


盛大に驚いたナルトは尻もちをついてひっくり返ってしまった。



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