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□雪幻でつないだ手
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 外はもう日が暮れかかっていた。三人は並んで冬祭りの会場へと雪道を歩き始める。

 日が沈みかけたこの時間は、白い雪がほんのりと青く発光して居る様に見える。なんとも不思議な色合いだ。

 寒さと日の暮れかかった薄暗さ、青白い雪の光のせいだろうか。
ナルトとサスケの、いつもは自分の中のずっとずっと深い所で潜んでいる心細さがひっそりと顔を出す。


 ナルトとサスケの夕暮れの記憶の中に必ず浮かぶ風景があった。親に手をひかれて家路につく子供の姿。
 思い出の風景の場所がそれぞれに違っていても、迎えに来る者の居なかった自分が、その景色の中に一人取り残されていくのは二人とも同じだった。
 そして、夕暮れのふとした瞬間にその時の言いようのない寂しさが甦る時がある。


ほんの僅かだけれど、二人の歩く足取りが重くなる。


「ほら、二人とも行くわよ!」

サクラはぐいっと二人の手を取って引っ張る。
右手にはナルト。左手にはサスケ。

ナルトとサスケは無言のまま大きく目を瞠る。
繋がれた手からサクラの優しい温もりが流れ込んでくる。


いつもそうだった。


 寂しさや孤独の影が二人に忍びよった時、サクラの温もりがいつも二人をホッとさせ、そこから掬いあげてくれる。


二人はその温もりに導かれるようにして、少しだけ歩くペースを速める。


 ナルトとサスケは、自分の手をしっかりと握る一回り小さなその手をほんの少しだけ力を込めてギュッと握った。
 左右の手を同時に強めに握られたサクラは、ほんの一瞬だけ驚いたような目をしてから笑顔を浮かべて左右の手を握り返す。

 三人はそれぞれ笑顔を浮かべながら、冬祭り会場へと続く木々に囲まれた雪道を歩いていく。


遠くで鐘のなる音がして、道の脇の木々に一斉に灯りがともった。
会場までの道が、イルミネーションで彩られていた。

「うっわ!スゲー!」
「綺麗ね…」
「すごいな…」

三人の立つ白い雪の世界が淡い光に包まれる。
今まで居た世界とはまるで別世界のようで、三人は歩みを止めてこの幻のような世界に見入っていた。

ふと三人の視線が交わった。
そして、三人はゆっくりゆっくりとこの幻のような世界の中を歩き始める。

サクラの両手は大好きな二人にしっかりとつながれたまま…




Dear ゆん様。 お待たせしました(^^ 『カカシ班でのお出かけ』と言うことで書いてみました。いかがでしょうか??雪遊びとかしてなくてすいません(汗) 三人がそれぞれに大切に想いあってる感じ出てるといいんですけど… 何か違うと思った時は書き直しますのでご一報下さいね!
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