novel long1
□Moondust
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ネオンが店先を明るく彩り始める午後七時。ナルトは馴染みの店の扉に手をかけた。店員からの威勢のよい出迎えの声に笑顔で応えつつ、二階の座敷へと上がると聞き覚えのある声が漏れてくる部屋の襖を開けた。
「お!きたきた〜」
「お待たせだってばよ」
「主役はここに座れ」
部屋には既に気心の知れたメンバーが顔をそろえていた。キバが、ナルトに向かって挙手して手招く。ナルトは勧められるままキバの隣に腰を下ろした。
本日テーブルを囲んでいるのは、キバ、シカマル、チョウジ、シノの同期メンバー。
「んじゃあ、主役も来たし乾杯すっか!お疲れ&オメデトーー!」
ナルトの飲み物が運ばれてきたと同時にキバが音頭を執った。
半年ほど前にナルトはサクラと結婚した。二年間の交際を経て、サクラの妊娠発覚と同時に入籍。しかし結婚を祝う間も新婚生活を楽しむ間もなく、ナルトは半年ほどの里外への任務へと赴いて、戻ってきたのが一月ほど前。
そして、父親になるまであと一月ほど……
「サクラは元気か?」
「うん、元気だよ」
シノから声をかけられて、ちょっとだけ驚きながらもナルトはにこやかに答えた。
「新婚生活はどうよ?」
「へっへ〜、最高だね。キバも早く……って、まずお前は相手見つけないとな」
「うるせーよ!!」
「…アイツには知らせたのか?」
シカマルがチラリと視線を投げながらナルトに言った。
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