novel ss1
□横顔に祈る
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いつの間にか私は貴方でいっぱいになってしまった
ようやく帰ってきた貴方は
少し…ううん、とても逞しく頼もしくなってた
仲間へ向ける眼差しや仕草や声は昔と全く変わらない。
変わらずにいてくれた事がとても嬉しかった
ただ一つ変わったのは
以前のように「大好き」と溢れる笑顔を私にはもうくれなかったこと
本当に久しぶりの再会も、いつものように挨拶をかわし いつものように他愛もない会話をして
貴方は私の気持ちが以前と変わってしまったことなんか
きっと全然気付かないんだろうな
こんなにも貴方が愛しいなんて 大切だなんて思いもしないのだろう
貴方を守りたいとこんなにも強く思う気持ちを
以前のはしゃいでしまうような『好き』ではなく
もっと深くてもっと重みのある『好き』と言う気持ちを
私は知った
でも、昔からの二人で居られなくなるのが怖くて
私は今日も変わらぬ私を演じる
同じ班のメンバー 同志である私
いつかまたあの笑顔で 大好きだよ と抱きしめて欲しいと
貴方の横顔にそっと祈る…
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