稲妻

□いいえ、したごころです
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ぽんと頭に手を乗せられて、おおげさなまでに肩が跳ねてしまった。究極である俺がこの程度で、と少し情けなく思う。落ち着け、と自分に言い聞かせてから振り向くと、何だか申し訳なさそうな顔をした雷門の監督がいた。

「ごめんな、驚かせちゃったか?」
「き、究極な俺が驚くわけないだろう」

へにゃりと眉を下げるその様は、とてもじゃないが自分より一回りも年上には見えないくらいかわ、いや幼い。照れ隠しにと咄嗟に出した言葉が思ったよりもつんと尖っていて内心焦る。生意気だと思われただろうかと上目で顔を伺えば、とろけるような笑顔が存外近くにあってもっと焦った。

「なんかお前可愛いな」
「か、かわ」
「うん、可愛い!」

ぐりぐりと頭を撫でられる。仮にも男相手にかわいいとは、と思ったが優しい手つきが心地よかったので許してやる。俺は究極に優しいからな。あとはどうにでもなれ、とばかりに抱きついてしまえば嬉しそうな笑い声が聞こえた。子どもが皆純粋な気持ちを持って触れていると思うなよ、なんて言わない。でも意識くらいはされたいと思った。このまま口付けの一つでもすれば、この人に一歩でも近付けるだろうか。

(監督は久々に会った俺よりそんなやつを選ぶんですかそうなんですか)
(ねぇ剣城、化身ってもう一回進化するのかな)
(二人とも落ち着け)

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こんな素敵な企画に参加させていただいてありがとうございます。
白円ってマイナーですけど私は好きです!むしろメジャー!

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