02/07の日記
19:46
one day
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確かにこいつは俺の事を「独眼竜」と呼んだ・・・。
今まで前世を思い出す事などなかったのに。高校で家康を見かけて声をかけた時不思議な顔をされた。人違いかもしれないと思ったが、太陽のような頬笑みとまっすぐな心、隣り合って戦ったあの頃となんら変わらない空気、間違いなく家康の生まれ変わりだと悟った。記憶がなくとも彼はあの東照権現だと。
「独眼竜」
家康の声で政宗は現実に引き戻される。
家康はまっすぐに政宗を見つめていた。そのまなざしは昔見た琥珀色の瞳・・。
「お前は・・記憶があったんだな?」
「ああ・・。」
家康の言葉に政宗は答えた。
「アンタも思い出したんだな、家康・・・。」
家康の寝ているベッドの恥に腰を浅くかけると政宗は問うた。
「ああ・・・。まだちょっと靄がかかっているような気もするがな。」
「何があった?あんた公園で倒れているのを119番通報があって病院へ運ばれたんだぜ?あんたの携帯に電話したらここの看護士がでて付き添いに来てくれっていうからあわててかけつけたんだ」
家康はぼんやりと天井をみあげた。
そうか・・・。病院かここは。柄の悪そうなのに絡まれて・・そして・・・・。
「何よりアンタどうやって記憶をとりもどした?この数年そんな兆候さえなかったってはずなのに。」
政宗が少し声に熱を込めて聞いてくる。
そして・・・。
そうだわしは・・・。
家康は天井を見上げたままぽつりと言葉を紡いだ。
「あのな・・・」
「AH?」
「三成に会ったんだ」
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