02/04の日記

20:04
one day9
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は…はあ…
息を荒くしながら三成は公園へ走りついた。日が暮れうっそうとしている公園にはあまり人影はない。ふと何人かの人の声が木々の向こうから聞こえた。
ざわっ…
胸騒ぎを抑え声の方へ駆け出す。
木々が消え視界が開ける。

と、そこには何人かのあまり柄が良いとは思えない男達に囲まれて地面にひざをついた家康の姿があった。
男達のうち何人かは鉄の棒のようなものを持っている。
「家康!!」
三成の声がけに家康が顔を上げ三成へ視線を移す。顔が上がったことで家康の額から血が滴り、赤く染まっている事に三成が気付く。
「三成…?」
家康は驚きの表情を浮かべる。
(なぜここにいるのか?いや…それより…)
家康の表情が凍る。

無言の三成からなにかいつもとは違う空気が流れていることが家康にはわかった。
冷たい…殺気…

家康がそう思うか想わないかの間に家康の周りにいた男の1人がふっとんだ。

全員何が起こったのかわからないほどの速さだった。三成が殴りつけたのだ。
倒れた男は歯が折れたのか口から血を流し起き上がれない。

他の男達から 殺すだとか叫び声が飛ぶ。 飛びかかってくる。
それをかわし、落ちている鉄の棒を拾うと三成はゆらりと男達と家康の間に立ち、視線を喚く男達に向ける。
それは鋭く美しい翠の眼光。

「貴様等…残滅してやる」

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