01/17の日記

21:13
one day5
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「…え?」
怪訝な顔をして家康が振り返る。
「何か?」
家康が聞いてきた。
三成は自分の無意識の行動に自身でも驚いた。だが何事もないような顔色を保ちながら口を開く。
「……、そのレポート訳が間違えだらけだ」

家康は思いもよらない返答に驚いた顔をした。三成はこれ以上関わらない方がいい気がしてその場から立ち去ろうとした。が…
「あ…あの、ちょっと!」
家康がいきなり三成の行く手を遮った。
「!?」
癖なのだがつい三成の眉間にしわが寄った。
「あ…あの…忙しいですか?どこが間違っているか教えてください!わし理系は得意なんですが英語は苦手で…」
眉間のシワを気にしながら家康がおずおずと聞いてきた。
三成は押し黙った。何と返答していいものか思考がついていかない。
「コーヒーごちそうしますから、飲んでる間だけでも!」
今度は手を合わせながらはっきりと家康は言った。
「……少しの間だけなら」
ぼそりと三成は答えた。家康は助かったと叫ぶとカウンターへコーヒーを買いに向かう。
留学経験もあり英語は得意だ。つい口を出してしまった…。
それは口実で…本当に彼が自分が昔自ら殺した男の現代での姿なのか…。確かめたくもあった。
三成はコートを脱ぐと椅子にかけ足を組んで座った。

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