01/13の日記

17:32
one day
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今日もいつもの道を自分のマンションに向かって歩く。冷たい風が吹きぬけていく事をさえぎるように三成はコートの襟を立てた。
仕事はきっと自分に合っているだろう。海外で経済学を学び大手の金融会社へ入り、あっというまに地位をかけあがった。
しかし年末年始の忙しさもあり体はずいぶんと疲れている気がする。ふ…と息をはくとたまに寄るスタバの前、コーヒーでも飲もうかと店の戸を開けた。あまり甘いものは好きではない。普通のコーヒーを頼むといつもの黄色いランプの下で待つ。
時計を見れば10時を回っていた。ぼんやりと今日の出来事を頭の中で振り返る。
と…
「ホイップクリーム追加のキャラメルマキアートでお待ちのお客様」
店員の言葉にこんな時間にずいぶん甘いものを頼むものだと三成は思った。
「あ!わしだ!!」
声が男のものだった事に少し驚き三成は視点を横に移す。

そこにいたのは黒髪をあげファーのついたフード付きコートを着た、色素の薄い目をした男。常連なのか店員と親しく話している。
別によくある光景だ…、そう思うのに三成は視線を外せなかった。

どく……ん…
胸がなった。

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