始まりは突然に
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『ったく、起きて待ってられないのかね?』
ちょっと複雑な心境だったのがローの寝顔をみたら吹っ飛んでしまった。
好きだからとかそんなのは心に封じておこう。
今を楽しめればいい
本当にそう思った。
『ご飯何にしようかな?』
考えながら立ち上がる。
「・・・名無しさん・・・・」
『秤ス?///』
振り向いて見下ろせばローはまだ寝ていた。
寝言?
『フフッ・・・なんの夢見てのよ・・・』
頬をツンとつつくけば眉間に皺を寄せながら目を開いたロー。
「帰って来てたのか」
『ねぇ、何の夢見てたの?』
「夢?」
毛伸びをしながら問われる
『だって寝言で私の名前読んでたよ?』
「櫨・・覚えてねェよ、それより飯」
『気になるじゃんよ〜』
「ほぅ、そんなにバラバラにされたいのか?」
『今すぐ作ります!!!!』
脱兎のごとくキッチンへ逃げた。
あの能力の餌食なんてゴメンだ!
そういえば最初に会った日包帯巻いてあげたっけ・・・
ん?
そういえばあの人怪我してたんじゃなかったっけ?
『ロー!!!そういえば怪我大丈夫なの?海入ってたけど・・・』
「あぁ?そんなもんもう、かさぶたになってる」
『自然治癒力の高い人なんですね・・・』
「心配すんのがおせぇんだよ、バカ女」
『ば、バカ女は余計だ変態隈男』
「ROOM」
『ご、ご飯作って来る!!!!!』
脱兎のごとく二度目
楽しそうな顔をしていたから・・・
(今はそれだけでいいかな・・・)
(何がいいんだ?)
(急に横からでてくんな!)
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