始まりは突然に

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『遅刻ーーーーー!!!!!』



「うるせぇ」



うるせぇじゃねぇよ!
昨日はしもやんがあの事件があったせいで休ませてもらったが
今日は行かなければ・・・


時計を見ればいつも出る時間を遥かに過ぎている。



『わぁああ!やばいやばい!ロー!帰って来てからご飯にするから待っててね?!』


「慌てて事故るんじゃねぇぞ」


『・・・・うん!いってきまあすv』



―――――――




ローと過ごす日々は今日で4日目に入る。
昨日も思ったが私にとったらまだ4日。
ローからしたら・・・



『考えるのやめるって決めたじゃん!』



でもやっぱり気になる・・・




「・・・ぃ!苗字!」



『ン?!あ、ハイ!!!!』



びっくりして思わず立ってしまった。
やってしまった・・・
今授業中じゃないか・・・
まわりの皆さんはクスクスと・・・



「まだつらいのか?」



どうやら私を呼んだのはデンチャンらしい。
(担任のあだな)


『いや、辛いとかそんなんじゃなくて考え事w』



「ならいいが・・・心配なことでもあんのか?俺でよければ聞いてやるぞ?」


『あぁ、うん。あとで話す・・・』



とりあえず授業を再会。


「苗字、この間返信しなくてわりぃ」


声の聞こえたほうを向けばコウ君だった。


『返信?あぁそういえば』


「神崎にアド教えといてくれ」



神崎というのはアヤのこと。


『あぁ、うんv言っとくねv』









「明日で補習は終わりだが気を抜くなよ〜、解散!」


明日で終わりか〜



「苗字、」


『ねぇ、デンチャン・・・もし、デンチャンが、デンチャンが急に自分一人だけ全く知らないところにいたらどう思う?周りはみんな知らない人、知らない環境だったら・・・』


「・・・・・そうだなぁ、寂しいだろうな」


『そ、、っか。そうだよね。早く帰りたいって普通は思うよね?』


「まぁ、な?でもそこでの暮らしが楽しかったり信頼できる奴が出来たりしたら迷うな・・・」



『信頼できる奴?』


「あぁ、例えば好きな奴とか、な?」


『デンチャン、歳考えようか。』


「言うな」


クツクツ笑ってるデンチャンがどこまで本気かはわからないが話せてよかったと思う。



『じゃぁさ、その信頼できる奴がデンチャンだったら、その人を帰してあげたいとおもう?それとも居てほしいかったら居てほしいって言う?』



「・・・そうだな、そいつ次第だな。そいつが本当にここに居て幸せをつかめるか俺にはわからない。もしそいつが帰りたいなら俺はそいつを帰すだろうな」



『そっか。ありがとうv』



「でも、急にどうしたんだ?」



『そういう本を読んだの。主人公はね、今のデンチャンみたいに悩んでたの。彼に居てほしいけど彼を想うならって・・・だってその子彼のこと・・・・・・・・・・・好きになっちゃったから・・・』




そうだ・・・
ローに対するこの感情は好きって感情だったんだ。
・・・・いや気づいてたよ。
気づいてたけど、気づいてしまうと彼が帰ってしまうその時、諦めがつかなくなるのを恐れたから・・・気づかないふりをしてた。




「そうかぁ、まぁ自分の気持ちを正直にいってみるのも俺は言いと思うがな?」



正直・・・ね・・・



『ありがとvんじゃぁ帰るわvまた明日ね?先生・・・』






正直言ったら





ローは





どうする?






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