始まりは突然に
□7
2ページ/2ページ
リビングに戻ると今まで忘れていた課題を思い出す。
そうだ、明日も授業だ。課題をやらなければ・・・
一気にマイナスオーラになりつつも渋々とシャーペンを握る。
それからは数字とのにらめっこだ。
『えーっと・・・このxはy・・ってあれ?もーー!!!わからんッ』
「そのXは代入だ」
いきなり真後ろから聞こえた声。
まぁ誰だと聞かなくてもわかる
この家には私と異世界人が一人だけなのだから。私以外となると必然的にローとわかるが・・・未だになれない。
『お風呂あがったんだ。って・・・数学できたの?その前に上を着ろ』
「あぁ?なめてんのか、それくらいできる」
そういいつつ上からシャツを着る。
『めっそうもないです。』
「俺の中じゃ普通だ」
私の中じゃ異常だ
『日本語よめたっけ?』
「数字は読める」
『あぁそう』
でも、コノ調子だと終わりそうだな。
『ロー様・・・数学教えてください』
「礼はちゃんともらうからな?」
お礼?この家に住まわせてやってるじゃんか。これ以上何を求める気だ貴様。
それから、ローの授業が始まった。
途中、休憩をいれその間に私もお風呂へ。
お風呂から出てきたときにはすでに12時を回っていた。
『そろそろ。寝ようか?明日分の課題は終わったし。』
めっちゃスパルタだったが、わかりやすかったため頭にはしっかり刻まれた。
「そうか・・・」
『ありがと。あ、布団どうしよ。お母さんの部屋は本とかPCでぐちゃぐちゃだから使えそうにないんだよね・・・』
とはいっても私の部屋で二人って・・・ありえない。
さてどうしたものか。
考えていると突然立ち上がり二階へいったロー。
『ちょっとロー?』
行き先は私の部屋
まさか
部屋まで追いかけると
でたよ・・・
『なんでそこで寝る』
「こい」
私のベッドに横になり手前にスペースをあけて手招きをするコノ男。まじで危険だ。
どう考えたっておかしいだろ。
まぁコノ人が彼氏だったらいいだろう。
それか、他の女子ならこんなかっこいい人だったら喜んで飛びつくであろう。
でも私にはそれができそうにない。
理由は、ちょっと自分でもよくわからない。
『私、ここのソファでいい・・・』
そういってソファに横になる
「可愛げねェ奴だ」
『褒め言葉として受け取っておく』
どっかの誰かさんの真似をして流す
「てめぇ・・・」
『もぅ・・いいじゃん・・ね・・よ』
相当疲れていたのかそのあとの記憶は閉ざされた。
貴方の寂しい顔が・・・
(ロー・・・ッ)
(・・・襲うぞこのバカ)
NEXT