短編小説
□星の数だけ
1ページ/3ページ
宇宙にはたくさんの星がある。
その中に俺達が住む星がある。
ママが言うには宇宙は広いんだって。だから、その宇宙には俺の知らない生き物がいるんだと聞いた。
そのせいか、俺は寝る時間が経っても星空を眺めていた。
―――そうしたら…
星の数ほど
「UFO!?」
「そう、UFO!星空の中に一際違う光があって…」
「月と間違えたんじゃない?」
「違うよー、俺も月かなと思ったら、こーかくかくに動いたんだもん」
昨日みた光の正体を俺はクラスのみんなに話をした。
「あれは絶対UFOだって!」
あの光の輝きを思いだしていたら、わくわくとドキドキがしてきた。
あのUFOにはどんな人が乗っているのか?どこから来たのか、ポケモンが住んでいるのかと夢が膨らんできたその時…
「男の子ってホントっ、そういうの好きね〜」
クラスの女子の1人が、呟いた。
「なんだよ」
馬鹿にされたような口調で、不満に返事を返した。
「だって、サトシが見たのは謎の光。その光がUFOだっていう証拠がないじゃない」
どーして、女って奴は夢がないのだろう。
夢は大きくもてっていうだろ。
「証拠がなきゃ、UFOって思えないわ」
そーいわれたら、後が退けない。
「わかったよ。証拠を持ってくればいいんだろ」
かくして俺のUFO探しは始まった。
昨日見た時は山の方と向かっていたので、山の上まで目指す事にした。
幸い明日は土曜日で休みだ。
2日使って探す事ができる。
ママにはないしょで荷物を用意し、友達の家に泊まると嘘をついて家を出た。
最初はウキウキしながら登ったが、やはり山道は辛く途中でヘバリこんでしまった。
あの時、証拠見つけてくるなんて言わなきゃ良かったな〜と今更思う。
でもそれを今悔やんだって仕方がないし…
そうしてまた歩き出した。