短編小説

□ラーメン
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ある日、シゲルとシンジはラーメンを作っていた。

シゲル「ちょっと、僕がサトシに愛の籠もったラーメン作っているのだから君、邪魔だよ。」
シンジ「ふんっ、貴様こそ邪魔だ。」

言い争いしていても、着々とラーメンを作っている二人。

二人「「出来た!さぁ召し上がれ(食え)」

サトシ「えっと(シンジには悪いけどシゲルの方が美味そうなだし…)じゃあ、こっちから」

先に手にとったのはシンジのラーメン。

シンジ「
シゲル「(ガーン)」

サトシの心二人知らず。
サトシ「いただきます。」
ずずっ〜
サトシ「…(味薄いな)」

シゲル「サトシ…美味しくないのなら無理に食べる事ないんだぞ?」
シンジ「…」
サトシ「食べ物粗末に出来るわけないだろ?せっかくシンジが作ってくれたんだから」

シゲルの言葉を否定しないとみると美味しくないと言っているようなものだが、本人自覚なし。

サトシ「ごちそうさまっ、じゃあ次はシゲルの…」
シンジ「何を言っている、もうひとつあるぞ」
サトシ「え?」
シゲル「ちょっと、いくらなんでも2つあるなんて…」
シンジ「俺のは2つあってひとつのラーメンだ。」
シゲル「あのね…」
サトシ「シゲル、大丈夫食べれるから。それで文句ないだろ?」
シンジ「ふんっ」

もうひとつの丼に手をかける。

サトシ「(あの味で2つはきついな)」

ずずっ〜
サトシ「あれ?(さっきより美味しくなってる。っていうか味濃くなってる?)」

チラリとシンジをみれば、頬を染めながら目を逸らす。

サトシ「(あぁ、そういう事か。)」

シンジの気持ちを知ってかラーメンを全部たいあげる。

サトシ「さて、次はシゲルのだな。出来てから時間経っちゃたな。」
シゲル「僕のラーメンはのびても美味しいから大丈夫だよ。」

にっこり返されてか、疑いなく、麺を口つける。

サトシ「(この味…懐かしい)」

三杯のラーメンにも関わらず、ラーメンを食べあげるサトシ。


サトシ「ご馳走さまっ。」シゲル「さぁ、サトシ」
サトシ「ん?」
シンジ「どちらが美味しかったか聞こうか?」
サトシ「え?えっと…どっちも美味しかったよ。」

シゲル「どっちも美味しいわけないだろ?あきらかにあちらのラーメン美味しくなさそうに食べてたじゃないか!」
シンジ「それをいうなら、貴様のだってあんなに時間経っているんだ。美味しい訳ないだろ!」

二人の口論が始まった。

サトシ「2人共止めろよ。それに、シンジのは俺の体気遣って最初のラーメン薄味にしてくれたし、シゲルのはマサラの食材使ったんだろ?二人共俺の事想って作ってくれたんだから、まずいわけないじゃないか!」

サトシの言葉に二人は黙った。
お互い顔見合わた。
よってこの勝負は引き分けとなりました。
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