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□恩返
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「あっ――――――――!!」
「うわっ!阿伏兎、もうイっちゃったの!?早いよぉ〜」


団長の指が胸元のボタンに触れたとたん、
俺は精を吐き出した。


なんの前触れもなく。

いきなり。


いや、あったんだとは思う。

ただそんなことが感じられないくらいの極限状態に陥っていたということだろう。


団長は普通の奴なら素直に惚れちまうような笑みを浮かべながら上の服を引きちぎっていく。

「んっ…くぅっ…」
「あぁ、これだけでも感じちゃうんだよね?これ…。」


わざとだ。

わかって言ってる…。

「ら…んてぃ……おぅ…!」
「何?」
やめてください…


そう言ったつもりだった。

なのに、

それは息だけの声で、

団長には届かなかった。




なんつー皮肉。

そして羞恥心。



穴があったら入り込んで蓋をしたい…。
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