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□2話
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―ピッピッピッピ…
花柚『ん…んぅぅ?…うー…』
花柚は今日も目覚ましの音で目が覚めた
花柚『ふぁー…あー…超眠…』
いつもと違うのは
花柚『んー…狽チはあぁぁぁ!?何このありえない時間!!』
そう
時間だけ
花柚『目覚まし壊れてる!!』
花柚は高速で顔をあらい、歯を磨き、髪にブラシを通し、制服を着た
花柚『ああああ〜;どう考えても間に合わへんっ…;』
そして寮を飛び出した
――――
ゼーゼー…
花柚『うぇ〜…朝食ぬきで、全力疾走は…キツい…;吐きそう…ってか、吐く』
花柚は息をととのえて教室のドアを開けた
ガチャ…
そして第一声、聞こえたのはスミレの大声だった
スミレ『信じらんない!その子自分のアリスも知らないの!?』
花柚『…?』
花柚が教室を見渡すと、クラスのほとんどの人間が教室の後方に集まっていた
スミレ『何でそんな子がこの学園にいるわけ!?』
花柚はその集団に近づきながらしゃべった
花柚『スミレ何、いかってんの?』
花柚の声に、クラス全員が花柚の方を見た
花柚『ウチ、こーゆー雰囲気嫌…―』
嫌い、と言おうとした、その時、集団の中央に座り込み、真っ直ぐ花柚を見つめている少女…実妹である、蜜柑と目があった
花柚『なん…、』
目の前が真っ白になった気がした
委員長『あ、彼女は今日、入学してきた佐倉蜜柑さんで…』
花柚が状況を理解していないと察した、委員長こと、飛田裕は蜜柑のことを説明した
しかし、その説明をスミレが自分の言葉で遮った
スミレ『あら、入学なんてしないわよ。なってたってアリスがないんだからね!』
花柚『…え?』
スミレ『今、心読みがこの子の心を読んだの。そしたらこの子自分のアリスが何か知らないのよ?入学なんてできる訳ないじゃない!さっさと帰りなさいよ!!』
花柚『………』
蜜柑がアリスある事、バレてない…?なら…ッ