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雲雀恭弥
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「あれ、また来たの?」
そんなとこいないで、こっち来れば?
少し離れたところにいた私は、そろそろと近付くと遠慮がちに隣へと座り込んだ。
「‥葉っぱ、付いてる」
そう言うのと同時に頭に付いていた葉っぱが払われる。
全く何処通ってきたんだか、と言う彼の顔はいつもとは違って優しいものだった。
葉っぱを払った手は、再び私の頭へとのびて撫でられる。‥くすぐったい。
かさかさかさ。
意識を周りに広げれば、木の葉っぱが風ですれる音がする。
葉っぱの間から太陽の光が沢山差してきて、凄く不思議。
「…………」
撫でる手が少しずつゆっくり、重くなってきた。
彼の表情を見ると、眠いのか、今にも目が閉じそうだ。
「………………」
ゆっくりと撫でていた手の動きが止まる。
耳を澄ますと、風の中に微かに規則正しい寝息が聞こえた。
暖かいからって此処で寝たら風邪を引くかもしれないのに。
でも、あんまり気持ち良さそうに寝てるから起こすのを止めた。
太陽の光。
暖かい午後。
隣には、あなた。
小さな風が、子守歌みたいに聞こえる。
「………………」
隣にいる彼と自分の距離を縮める。
かるく寄り掛かれば、彼の匂いがした。
段々と思考がまわらなくなる。
霧でもかかったみたいに、ぼんやりとしてきて。
ゆっくりと、私は。
意識を手放した。
夢の中で逢えればいい。
さぁ早く
――あなたのいる夢の中へ。
そこならきっと、話が出来る。
‥猫のままじゃあ一方通行なんだもの。
end.
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2月22日はニャンニャンニャン、の猫の日\(^O^)/!
‥という亊で、猫さん視点に。
雲雀さん、動物には優しそうだなぁと( 'ω` )