3Z置き場

□あなたが私の心を盗むなら…
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土方の温もりをもっと…もっとと求めてしまわない様に必死で抵抗をして突き飛ばす





「何すんだよ?」




さすがに今の抵抗には苛っとしたのか優しい声色からムスッとした声色に変わる



「……悪い、お前の優しさはわかったから……もう、







気遣って俺に構わなくていいから」





俺があの時惚れたお前の優しさが今の俺には苦しいから






ごめんなさい。







止まらない涙に嗚咽が漏れそうになった






「気遣いなんかで男を抱き締められるかよ!?」




粋なりの大声に目の前の土方を見た



「お前が一人で泣いてるの見てほっとけるかよ!!お前が





一人雨に濡れて震えてるのをほっとけるかよ」

「………なん‥で?お前、俺の事嫌いなんだろ!?なのになんで







そんな事言う訳?」








銀さんさあ…






単純バカだから





期待しちゃうじゃん







お前が俺を少なからずは慕ってくれてるって






期待しちゃうじゃん




「いい加減気付けよこの鈍感!!」

「あぁ?誰が鈍感だァァ!?俺ァ、鈍感だなんて一度も言われた事無いんですけど??」

「俺が今言った」

「コノヤロー俺の何が鈍感だコラ」







盛大な溜め息を一つ吐くと土方は言った








「俺、先生に惚れてんだけど」








時が止まった瞬間だった







この生徒は何言っちゃってるんですか?
明らかに俺の事からかってるでしょ!?







あの俺を毛嫌いしてる土方が俺に惚れてるとか…
そんなの地球が軌道を狂わせて火星やら太陽やらの惑星に衝突するくらいありえねーだろ!?





「はあァァァァァァァァァ!?」





銀八は腹の底から叫び声をあげた
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