short

□お祭りと硝子玉
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その表情<カオ>が見たかったシリーズ

サナダテ
幸村視点



その壱
<絶望>



貴方が奥州の筆頭だからでしょう?


だから俺とは付き合えないんでしょう?


建て前とか、責任感とか、そんなものが高い高い絶壁になって、俺達を阻んでいるからでしょう?


ならばほら、全部壊してしまえばいいんだよ。


「旦那!なんでこんな事するの!?」


なんで?
そんなの。


「政宗様にっ……何を…した…!!」


何をって?
そんなの。


「決まっているであろう?」


ああ、何もかも真っ赤だ。


炎も鮮血も、熱いものは大抵真っ赤。


「みんな、消えました」


笑いかけると、歪む表情。


「…幸…村…」


かすれた声と伝う涙。


ああ、なんと。


「なんと、美しい」


そう、その表情<カオ>が見たかった。




fin
病んでるのは書いてて楽しいです。



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