★☆テキスト2☆★

□1ミリの願い〜依頼屋〜1
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ここは美柳町のとある一角。

知ってるものにしかわからない裏路地で営んでいる依頼屋があった。

この依頼屋には3人がいる。

一人目は主に依頼実行をする『久我奏汰(くがそうた)』

二人目は主に計画をたてる『火杉要(ひすぎかなめ)』

最後は主にお客さんのおもてなしをする『蘇我美鈴(そがみれい)』

この3人が働いている。

今までにあった依頼はすべてこなしていて、売り文句が
『依頼屋に不可能の文字はなし!』
というものになっている。

しかし、今この三人は今までの中で一番考えていた。

(この依頼は無理ではないか)と。



「私を消してください」

そう依頼してきたのは、伊月玲菜(いづきれいな)高校生だった。

最初は3人とも呆然と玲菜を見た。

「私を消してください」

もう一度、自分に言い聞かせるかのように玲菜が言った。

「ちょっと、いいかな?消してほしいとは具体的にどんな?家出とかかな?」

一応この依頼屋の社長の奏汰が問いかけた。

「この世界から消してください」

玲菜がそう即答した瞬間3人の顔に困惑の表情が出た。

「ちょ、ちょっと待ってくれるかな、少しこっちで話があるんで」

玲菜は静かに頷いた。
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