BASARA話 

□coolな政宗×ツンデレ幸村で学パロダテサナ
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昼休み

教室の窓際

暖かい日差し

幸村とランチ



……ピッ、ピッ…

……ピッ、ピッ…

ケータイの受信BOXを開き、登録されていないアドレスからのメールを削除。

中身は読まない。

読まなくたって判るから。

「おっ、独眼竜!!今日もお盛んなこった」

「うるせっ!」

通りすがりの元親がケータイを覗き込む。

メールの内容を知る一人だから。

「よくも毎日、こんなに告白メールが来るもんだ。」
「お前が俺のメアド垂れ流してんだろーが!!」

怒りを乗せてそう言えば

ははっと笑って背中を向けた。

「どうせ中身も読まずに捨てんだろ?」

お前には幸村がいるもんな〜

そう言いながら教室を出て行った。


解ってんなら教えんじゃねぇよ!


そして俺は再度携帯に視線を落とす。


あと2件

……ピッ、ピッ…

あと1件

……ピッ、ピッ…

終了



ちらと幸村を見やれば

カチカチとケータイを弄っていた。

「…すまねぇ、幸。」

「何でござるか?」


「いや、メールの…」

「某には関係無い故。」

恋人の幸村にとっては今のやり取りは面白くないはず。
だから謝ろうとした。

なのに……。




前からそうだ。

お互い好きで付き合ったはずなのに。

どこか冷めた態度の幸村。
仲は悪くない。

昼だっていつもこいつから誘われる。





未だカチカチとケータイを弄ってる。

(コイツは・・・俺の事・・・)
そう思ったら、無意識のうちに言葉に出ていた。


「なぁ、幸村。…俺の事、どう思ってる?」


「…………」


……〜〜♪

ケータイがメールの着信を教える光を放つ

一瞬見えた見覚えの無いアドレス。


「shit!」


ピッ、ピッ、

怒りに任せてボタンを押した。


「今、またメールを消したでござるな?」

「ああ、当たり前だろ?」


何が言いたいんだお前は。

その時ガラリと開いた教室のドア。

「幸ちゃーん!メールありがとね♪ほんっと独眼竜は幸せもんだねぇ。」

「は?なんだよ前田。どういう事だよ。」

人懐っこい笑みを浮かべる前田が幸村の肩を抱き、
一緒にケータイを覗き込んでいる。

「なぁ幸?前田に何言ったんだよ」


もう意味が判らない。

俺は、幸村が俺の事をどう思っているのか聞いた。

幸村からは答えは無い。

そして前田は俺が幸せモノだと?


「政宗殿。某、昨日携帯を壊してしまいまして…」

ぽつりぽつりと語り始める。

「なので、急きょ新しいものを買ったのでござる。」

「だ、だから…なんだ?」

「番号はそのままなのですが、メールアドレスが変わったので…」

「…え?」

「今、送ったのですが?」

ほら、これだよー、と前田が自分の携帯を開いて見せた。


そこに表示された


幸村の新しいアドレス


そのまま読んでみれば…




『ゆき、らぶ、まさ…ずっと』・・・・・?




これって…!!!

っーか、ケータイ昨日と全然違うじゃねーか!!


「ちょ…これ………」

「もう知らないでござる!消した政宗殿が悪い!」

ぷぅと膨らませた頬がかわいらしい。

横では前田が笑っている。

「おーい、真田ぁ!メールありがとよォ!!」

いつの間にか戻っていた元親が離れた席から声をかけた。




やべ、嬉しいんだけど。




にやけた口元を隠すように手を当てた。


「元親ぁぁ!!そのメール、俺にまわせっ!!」

「は?なんでだよ?」

「ず、ずるいでござるっ。元親殿、ダメでござるよ!」



ぎゃあぎぁあと騒ぎ立てる幸村の


胸元のネクタイをぐいと引き


きゃあ!!とクラスの歓声が聞こえたのは


俺が幸村の唇を塞いだから。

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