銀魂 話
□なに見てはねる?
3ページ/6ページ
今日は朝から青空が広がっていた。
秋の長雨を前に、真選組から屯所の屋根修理の依頼を受けていた。
仕事は順調に進んでいったが、何せ広い屋敷なため、見て回るだけで相当な時間を費やした。
「銀さーん、コッチ終りました。」
「よしっ、これで全部終了〜。さて、メシでも食いにいくかね。」
食事も報酬の内…と、近藤に掛け合い、万事屋3人は屯所の食堂へ向かう。
「なんでオメーらがいんだよ、メシが不味くなる」
「無理矢理マヨ盛り見せられてる他の隊士の気持ちを考えやがれ」
席に着くなり早々に、銀時と土方はケンカを始め、新八は山崎と世間話をしながら配膳を待っている。いつもの光景だ。
「ねぇねぇ銀ちゃん、アイツの依頼、どうするネ。」
沖田の姿が見当たらず、ふと気になった神楽が銀時に聞いた。
「あぁ??…あー…悪りぃがオマエ受け取ってきてくんない?俺はこのマヨ倒さなきゃいけないからっ。」
言うやいなや、土方とテーブル越しに睨み合い、犬のエサだの何だのと罵りあいを始めた。
「じゃあご飯の前に行ってくるヨ。」
よろしくね、と言う新八の声を背に受け、神楽は1人食堂を後にした。
「いいのかなぁ?神楽ちゃん1人で行かせちゃって。」
味噌汁を啜りながら銀時を横目で見ながら言えば
「旦那も認めたって事でしょう?」
と、同じく味噌汁片手の山崎が返した…瞬間、
「認めてねーよっ!」
声の主を見やれば、箸を折らんばかりに握り締めた万事屋のオトーサンと、「ザマーミロ」と、笑いを耐えながらそっぽを向く副長がいた。