東方2次創作
□第五話
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誰かが会話をしているのに気がつき俺は目を覚ました
(誰だ?人の部屋に勝手に入ってきている奴は)
重い瞼を開けながら声のする方へ顔をやった。
そこにいる二人を確認し自分が死んだということを思い出した。
(そっか、ここ俺ん家じゃなかったな…)
すると、映姫がこちらに気がついた。
「あっ、起きたのですね。そろそろ起こそうと思ってたので丁度よかったです」
寝起きの状態でこの笑顔が拝めるというのは悪くない。
「おはようございます。ん?この掛け布団は…」
「ああ、アタイが来たときに裕樹が腹だして寝てたから掛けといたのさ!迷惑だったかい?」
意外にも、小町に母性というものがあったらしい。もしかしたら、あの胸に詰まっているものがそうなのかもしれない…
「いや、春?といえど少し肌寒いからありがたかった」
「そうかい。それは何よりだ。ところで、なんで春が疑問形なんだい?」
「いや、こっちにも春はあるのかなって思って」
「そりゃあ、アンタ四季がない分けないだろ。無い世界を見てみたいくらいだね」
そんな言葉を聞いて映姫が会話に入ってきた。
「他の閻魔たちから聞いた話では四季のある世界の方が珍しいらしいですよ」
「ヘー、びっくりですね」
さも驚いた様子もなく小町は言う。
映姫もこの返事を気になどせず
「さて、談笑もこれぐらいにして夕食にしましょう。小町手伝ってください」
「へ〜い。了解しましたよっと」
映姫に言われ台所に向かおうとする小町に
「俺も何か手伝うよ」
と、言ったが
「今日の主役はそこで待っときな」
と、言われたので待つことにする。