銀魂連載 N

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「おはよー、せんせ」

「よぉ」


毎日学校に来ている雅
授業にも出ているらしいが全部は出ていないようでちょこちょここっちに顔を出す


「またサボりか?」

「そうそう、俺あの先生苦手なんだよねぇ。・・・って違う。メインはせんせーに会いにだもん」

サボりなんてドコでだってできるし


そんな事言われて柄にもなく胸を打つ俺

今まではすぐ近くにいたし、いつでも頭を撫でることだってできた

だが今は此処でしか会えねぇ
それも限られた時間だけ

それがもどかしくて仕方ない


この感情が何なのか解らん程ガキじゃねぇ

銀時には中2だなんだ言われたが・・・


家に居るとき不意に会いてぇなんざ思うんだ
決定打ってもんだろ


俺はこいつを・・・・




「一人暮らしは順調か?」

「・・・・うん、元々長いんだから心配ないよ」

「そうか」

「あ、俺バイト始めたんだ。コンビニの」

「ほぉ」

「店長さんがすっごい良い人なんだよ」

「よかったじゃねぇか」


話が終わったと同時に授業の終わりの合図が響いた


「じゃあ、またね」

「あぁ」


行くな、という言葉を飲み込み背中に投げかける


「何かあったら言えよ」


1番に頼って欲しい


「――ね、せんせ」

「あ?」

「もし、さ・・・・」


背中を向けているため表情が見えない

だが、何かを耐えている。そんな感じがする


深刻な話かと俺も構える


「もし―・・・・こ、今度泊めてって言ったらどうする?」

「は?そりゃ構わねーが」


意外な話に力が抜けた


「ホントに?じゃあ今度行っちゃおっかなぁ」


振り向いた笑顔は引きつっていて


「おい、」

「それじゃ、失礼しましたぁ」


止める暇もなく矢継ぎ早に言葉を残し廊下を駆けて行った


「何だったんだ・・・・?」






最後の顔が妙に引っかかる





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